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その頃案の定、冴木コーポレーションでは雫を妻の座から引きずり下ろそうと企みが進んでいた。
冴木のマンションに向かうと、雫が入り口から出てきた。
俺は雫に何があったかすぐに状況を把握した。
「雫、俺のマンションに行こう」
そう言って躊躇する雫を強引に車に乗せ、俺のマンションへ連れて行った。
離婚届けにサインしたと涙声で俺に話してくれた。
「雫、これが自然の流れだ、俺と雫と子供と三人で家族になることが・・・」
雫は俯いて何も言わず、表情は暗かった。
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