第四章

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第四章

会社を辞めて、アメリカ行って、真壁くんと結婚する。 まさかね、そんな夢みたいな事あるわけない。 しかし、そう思いながら、私は有給を取ってアメリカに行こうと身体が動いていた。 信じられない、私が真壁くんを追いかけてアメリカに行こうとしてるなんて。 私は来週から一週間有給を取る手続きをした。 「珍しいな、旅行か?」 「はい、有給使わないと消えちゃうんで」 「そうだな、そう言えば真壁に連絡したか?」 急に本郷部長から真壁くんの名前が出てきてしどろもどろになってしまった。 「あ、はい、いえ、あのう……」 「そう言うことか、真壁に会いに行くのか」 「ち、違います」 私は真っ赤になって、言葉は否定しているのに、そうですと言っている態度が出てしまった。 「そうか、そうか、行って来い、アメリカ」 「本郷部長、だから違いますから」 本郷部長は声高らかに笑っていた。
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