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真壁くんの住んでいるマンションは電話で教えて貰っていた。
急に押しかけたら大変なことになるとは、この時は夢にも思わなかった。
ただ、真壁くんに会いたい一心で他の事は考えられなかった。
アメリカに着くと、まず真壁くんのマンションに向かった。
いきなりインターホン押したらびっくりするかな。
この時まさか奈落の底に落とされる思いをするなんて、私は浅はかだった。
エレベーターから降りてくる一人の男性を目視した。
真壁くん!
思わず駆け寄ろうとすると、後から可愛らしい日本人女性が真壁くんの後を追いかけて、腕に絡ませた。
私は姿を隠した。
すごく楽しそうな笑顔を見せていた。
真壁くんはと言うと、照れくさいみたいに女性の腕を振り解こうとしていた。
なんだ、彼女がちゃんといるんだ。
そうだよね、誰が好き好んで年上のアラフォーを相手にしないよね。
私は急いでその場を離れた。
落ち着け、落ち着け、私。
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