第四章

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「実は私、アメリカに来ているんです」 「やっぱりそうか」 「えっ」 「なんかおかしいと思ったんだよな、俺、これから仕事に戻るから、スマホに静香の泊まっているホテル送っておいて、仕事終わったら行くから、いいな」 「はい」 私はソワソワ、ワクワクしながら時間が過ぎるのを待っていた。 久しぶりに真壁くんに会える。 でも次の瞬間、真壁くんのマンションから一緒に出て来た女性の姿が脳裏を掠めた。 絶対に付き合っている女性だよね。 もしかして、若くて可愛らしい女性だったから、そう言う相手なの? まさか、私とはそんなつもりなかったのに、真壁くんの言葉を鵜呑みにしてアメリカまで来ちゃって、まいったなって思われたんじゃないだろうか。 「本気にしたの?」 その言葉が頭をぐるぐる駆け巡った。 だめ、帰ろう。 私は急いで荷造りをし、ホテルをチェックアウトして、チケットを取って、日本に向かった。
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