【序】

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【序】

森羅万象の宇宙 その生業(なりわい)において 世界は余りに小さな空間にすぎない さらには現代の人間社会など ほんの一時(いっとき)の狭間にさえ残らないもの しかし生命は絶えることはない その主たる器は変わるとしても 天長地久(てんちょうちきゅう)(うた)う者 天地は永遠に絶えることがない例え 有為転変(ういてんぺん)の如く この世の全ては常に移り変わるもの とどまることはない ただ一つ言えるのは 人1人の命に永久(とこしへ)はない 倫理や道徳では変えられない運命(さだめ) 人は自然淘汰の世界に生きるもの よりよく適合するものは生存を続け そうでないものは自然に滅び逝く 劣悪なものは滅び 優良なものだけが自然に生き残る 果たしてダーウィンが説いた進化論に 生命の価値を問う日が来ることを 思い描けたであろうか… 遺伝子DNAに辿り着いた科学は バイオエンジニアリングが変える未来へ そのプラットフォームを築き始めていた。
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