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ずるいと思う、いつも大人びた態度でオレを何でも見透かして、優しくしてくれるのに。
凌平は甘えたようにそんな事を言って腰をぐっと擦りつけてきた。
その一度の刺激だけで正直イッてしまいそうで、オレは慌てて腰を浮かせる。
「だめ」
「なんで」
「だって見られんの、すげー、恥ずかしすぎる」
「もう何回も見たし触ってんのに?」
「っ、そう、だけど! だってお前のこと好きって分かって、お前にも好きって言われて……初めてするみたいに恥ずかしいんだよぉ」
「っ、はー……」
何故恥ずかしいのか、振り絞るように告げると凌平の口から零れるため息。
一瞬ビクッと体が揺れたけど、呆れられたわけじゃないとすぐに分かった。
いっそう興奮したように息を荒げた凌平に首を引き寄せられ、オレの口の中を凌平の舌が暴れまわる。
「あっ、りょ、へい、あ、あっ」
「は、あっ、純太、言っとくけど俺は最初から好きだから」
「っ、さいしょ、から? っ、はじめて、してもらった時?」
「そう。だから俺は触らせなかった。純太にされたら正気じゃいられねえと思ったから」
「あ……そんな最初から、オレのこと、ぐすっ」
まるでもう一度告白されているみたいな台詞を次々と零しながら、凌平は一定のリズムで腰を押しつけてくる。
もうその一回一回でオレ、イッちゃってんじゃないかな。
そう思ってしまうくらいにバカみたいに気持ちがよくて、ぐずぐずと鼻を啜る。
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