【5】凜と咲く(耀平視点)

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 でもそれは耀平にとっては、ご褒美だった。なぜなら、なにかを生み出す時の凛とした妻のその姿を愛している。夫のためにつくったバレンタインのケーキに、ガラス職人の妻が夫のためだけのガラスを造ってくれただなんて最高の贈り物だった。物がではなく、想いが。  なのに。時々、むせかえるような花になって男を惑わすのも相変わらず。  まるで、ふらりと入って思わず買ってしまった、花のショコラのよう。カナも希少な花に違いない。 小樽工房 大澤ガラスのオーナーがヒロインのお話(花南20歳前半ころ、小樽修業期間) ⇒恋すれば孤独 https://estar.jp/novels/25964925/viewer?page=254 ※北の恋・オムニバス 『今日まで恋、明日から愛』第3話に収録 最後の新作番外編で登場します
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