④金春色の海

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金春色(こんぱるいろ)の海。これか!」  北国の積丹(しゃこたん)ブルーと呼ばれる海とはまた異なる碧! 「ああ、君と来てみたかったよ。料理も楽しみだよねえ」  あ、と潔は口元を押さえる。  でも自分の隣をふっと見つめる。そこには誰も居ないんだけれど……。  今日も君が隣にいるね。一緒に来ているね。  小樽に置いてきてしまうという感覚も、ずっと間違っていたのだと思い知った。
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