chapter①

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レストランへ着くと、すでにママは到着して 「コースで注文したけどいい?メインなんかはまだ選べるわよ」 と言う。 「今はどんなメニューで?」 「牛のタリアータとチキンのラグーソースフッジローニにしてあるけど?」 「うん、それでいいよ」 ここのタリアータはとても美味しい。 「ママ、今日出掛けてたんじゃないの?」 「そうなのよ。それで話があってね」 「家でなく?」 「だってお祝い気分のビッグニュースよ?」 ママがそう言うと、シャンパングラスを置いたパパが 「何があったんだ?」 と尋ねた。 「沖田財閥の陽翔さんとお見合いしてから結婚よ、綾」 「「沖田財閥?」」 私とパパの声も揃うはずだ。世界に名前が知れ渡る沖田財閥の陽翔さん?もちろん名前しか知らない人だ。その人とお見合い結婚? 「順序だてて、経緯を話してくれ」 パパの言う通りだわ。
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