プロローグ*身代わり

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「話って何ですか?」 「先日の見合いの件ですが…」 姉は即座に本題に入った。 私は内心ヒヤヒヤしていた。 でも、姉自身も言い辛いのか言葉尻を濁した。 「・・・もしかして…断るつもりなのか?」 「いえ、私には将来を誓い合った恋人が居ます。だから…隣に居る麻友ではダメですか?」 彼は眉を顰めて険しい表情を浮かべた。 「・・・君は自分の身代わりに妹を差し出すつもりか?」 ウェイトレスが水の入ったグラスを持って来た。 彼はグラスをテーブルに置いたウェイトレスに「ホット」と早々にオーダーをした。
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