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「名前は?」
「安達麻友です」
「・・・歳は?」
「二十二歳。明和学園大学部英文科の四年生です」
「大学生?就活は?」
「父の会社の事務員として働く予定です…」
「・・・」
相馬さんは急にジッと私を見つめた。色素の薄い茶系の瞳に高い鼻梁、形の良い唇。
寸分の狂いもなく整ったパーツの顔立ち。
私は彼の整った顔立ちから目が逸らせなかった。
彼の視線は私の胸元に集中した。
襟ぐりの狭いワンピースを選んで着たつもりだったが、大きな胸は隠せなかった。
相馬さんの元にホットコーヒーが運ばれて来た。
彼はミルクと砂糖は無しでブラックのままで啜った。
「本当に申し訳ありませんでした」
私は改めて彼に頭を下げて詫びた。
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