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「どうぞ、座ってください」
「ねぇ、亮介くん。棚の上」
「は?」
碧唯さんは、ベット脇の本棚に寄っていく。それは、笑理の本が入ってるけど。
「これ、使った?」
…箱を持ち上げた。えーと、それはゴムなのですが…
「…は、はい」
「まじで!?今の彼女で卒業ってことかしら?」
「え?…いや違います。高校の時です…」
「えー?うそ!知らない!だって元カノ絵里ちゃんとはやってなさそうだったじゃん!」
「なんでわかるんですか?」
「だって私聞いたもんね。普通の会話に紛れて亮介くんって寝相いいのかしらって」
「えー」
「そしたら、一拍置いて…はい。いびきは?って聞いたら、また置いて…かいてないですって。知らなかったから、返事の歯切れ悪い。それまでの会話はポンポンしてたのに」
「それでわかるなんて、碧唯さんすごいです」
「なんで?婚前はだめって?」
「いいえ。そもそも、手とかも繋がないというか…」
「えー、まじでー。亮介くんはなんでそんな女と付き合ってたのかしらね」
「…それは、劇の話をしたり、まぁ、いろいろ話は合ってて」
「それは、仕事としてなのよね。仕事のパートナーみたいな?」
「…そうなんですかね」
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