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「私は弱くて、抱えてることいっぱいあったのよね。だけど、もう、大丈夫」
「そうなんですか?」
「うん。でも、亮介くんの彼女すごい、いいわ〜。こっそり見るくらいがちょうどよさそう。目の保養に」
碧唯さんの違う一面を見た気がする。いつも完璧でお姉さんらしい感じで…そんなのありえないのに、対等には見てなかったかもしれない。
「普通に会って話さないんですか?」
「だって、照れちゃうから…」
「話を聞くっていうのは、よかったんですか?」
「無理!亮介くんから話聞くから。彼女の相談とか、私に相談していいから」
「…あの、碧唯さん。俺の相談もいいですか?」
「なに?」
「最近、なんかモテるというか、年上から気に入られてるというか。俺は自覚ないんですが…。なんか、有名な人が俺を好きらしいと噂もあるらしいのですが」
「なにそれ。いるかさんはただの暇潰しでしょ?自惚れないで。本人が直接言わない限りそんなのデマ」
「…なら、無視して今まで通りでいいですよね?」
「知らないわ。それより、彼女の名前なんて言うのかしら?」
「え、あぁ、美作笑理です」
「えー!?えりって、元カノと同じ名前じゃないの!うそー亮介くんそういう理由?最悪」
「違いますよ。そろそろ帰ります。駅まで送りますね」
「あらありがと」
こんな美人と歩いてると、町行く人の視線が。人通り多いとモテる碧唯さんを実感できた。…俺はモテとは違うかも…。
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