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「お前、安菜さんのなに?」
「は?」
対面に座ってきたけど、意味がわからないこと言い出す。
「は?じゃないだろ?わざわざお前を面接させろだなんて」
「…いや、頼んでない。空きがあると話されたけど…」
「ねーよ」
「…じゃ、もう帰る」
「いやいや!お前、安菜さんの彼氏じゃないわけ?」
「ないから。彼女はいるけどさ」
「それは、あの青上さん?」
「いや。違う子だけど」
それは元カノの名前だ。
「いやいや、亮介。安菜さんを蔑ろにしてたのか?あの有名な舞台女優なのに?」
「いや、蔑ろって?」
「お前、セフレだろ?」
「ねーわ。なにそれ。誰が言った?」
「…安菜さんが、電話してるの誰か聞いてたみたいだ。亮介って名前で呼んでたとか」
「うちの劇団では、ほとんどの人に名前呼びされてるけど」
「えー?ホテル行くとか話してたらしいけど?」
「行くわけないけど」
「いや、結構前から噂あるぞ」
「なんで…?俺が安菜さんと…ホテル?それは誰が得する?」
「…お前、安菜さんから言い寄られてんじゃ?」
「なんでだよ」
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