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俺の心配は的中してしまった。
歳が近い分。井上さんは遥に冷たく当たった。
それどころか、赤ちゃんの面会も拒否。
昨日の遥の言葉が井上さんの心に届いていればいいけど・・・
俺は淡い期待をしながら、病室の回診に回った。
「帰ってよ!!」
締め切られたカーテンの中から、井上さんの大声が聞こえてくる。
ーーー誰かが見舞いに来ているようだった。
「公佳(キミカ)いい加減にしろっ!!半年も行方を晦まして・・・何をしているかと思えば…妊娠して出産だと!?ふざけるな!!」
「貴方っ!!」
井上さんのご両親が面会に来ているよう。
「失礼します…」
「貴方は?」
「井上さんの担当医の槇村奏弥です」
俺は井上さんのご両親に自己紹介した。
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