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気にしないでおこうと思うのに、深くスリットの入ったタイトスカートから伸びる長く綺麗な足に気を取られる。
「トキさんとドライブ出来るなんてうれしいです。しかも部屋にまで来てもらえるなんて。あっ。でもまさか来てもらえるなんて思ってなかったから、部屋汚くしちゃってたかも。トキさんキレイ好きそうだから、嫌われちゃったらどうしよう。でもやっぱり可愛いって言ってもらいたいじゃないですかぁ?だから直前まで服選ぶのに手間取っちゃって。だから少しくらい散らかってても仕方ないですよね?」
「...」
「ねえトキさん。ですよね?」
「え。う、うん。全然気にしないよ。頼子ちゃんの部屋に入れるなんて楽しみだよ」
どうしたらいい?どうしたら部屋に入らずに済むか、考えろ!考えろ俺!
じっと見つめられながら、頻繁に同意を求められるから考えが浮かばない。
しかも喫茶店では気がつかなかった頼子ちゃんの纏う薫りがうごくたびにふわりと匂い、意識が途切れる。
この匂いはまずい。
頼子ちゃん自身から薫るその薫りが鼻孔をくすぐるたび思考がかき乱される。
車に乗せてしまったことは失敗だった。
この足と匂いに、男としての本能が時として理性を上回り男根を刺激する。
「ねえトキさん、聞いてますぅ?」
「え?う、うん」
「え~。じゃあ、なんて言ってたか言ってみて下さい」
「え?ご、ごめん。ちょっと聞いてなかった。頼子ちゃんがいい匂いで。ごめん」
「も~トキさんたらエッチですね...。もっと嗅がせてあげても...いいですよ。な~んてね。変な期待しないで下さい。あ、そろそろです。そこの角を曲がって下さい。」
まずい。もう着いてしまう。
「ここです」
「ここか~。楽しみだな。えーと、駐車場は...どこかな?」
「あ、ここ駐車場ないんで、コインパーキングになるんです。案内しますね」
「いや、僕停めてくるから頼子ちゃんは先に部屋に入っててくれる?」
「...トキさん。逃げませんよね?」
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