第22章 決別

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「ねえ。それよりそろそろ大学に復学しない?」 「え?復学?」 「そう。今桃子は休学してるだけでしょ?」 「そうだけど。まだそんな気分じゃ...」 「でももったいないじゃない。それにみんな待ってるよ」 「でも」 「でもじゃない。いつまでもくよくよしてたって何にも変わんないよ。ね?」 「うん...。わかった。トキさんにも相談してみる。やっぱり頼子はすごいね。頼子がいてくれてよかった」 「なに言ってるの。私はただあなたに寄ってくる男が目当てなだけよ」 「もう。頼子ったら」 久しぶりに笑った気がする。 一年前頼子にボードに誘われた時には想像もしていなかった。 だからまた私は頼子に運命をゆだねて見ようと思った。
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