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第一章 突然の出会い
「あ、ごめん」
その言葉とともにあなたは私の前にあらわれた。
正確にいうなら、私の隣に、だったけど。
驚いて何も言えない私に、あなたはまた「ごめん。勢いあまって来ちゃいました」と今思えばとてもへたな言い訳をしていた。
今となってはそれがほんとうかどうかなんてどうでもよく思えるくらい恋におちていくこと。
そんなことを想像すらしていなかった。
その時の私にできたことといえば、だだ頭を下げてうつむくことだけだった。
ただ横に知らない男の人がいることで、激しい鼓動を感じながら逃げ出したい気持ちでいたことは覚えている。
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