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色の多い肌を晒し出して、寡黙に海を泳いでる。光る肌をきらめかして、静かな夜を泳いでいた。漆黒の夜の端で、蠢く様は人魚みたいだった。 草を食べたり、餌を求めてパクつかした口、それを見つめてると頭が柔らかくなって、自分のことを優先することの意味にふけいってしまう。 しばらく考えていると答えが出た。 僕らは魚みたいに色あざやかな肌をひらひらさして、海を気持ち良さそうにそよぎ、街は曇りでも憂いを保ったまま。海風が肌寒くなびく土地で、二人は風になびいてる。
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