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Honeymoon 前編 【77,777スター御礼】
「わっ、まだ少し冷たいね」
「うん、そうだな、オフシーズンだからね」
「きゃっ!」
「おっと、大丈夫か?」
ちょっと大きい波に足元の砂をすくわれて、私は悠哉さんにしがみつく。
彼も私の背に腕を回し、転ばないように支えてくれた。
左手に脱いだペタンコサンダルを持ち、右腕を彼の腰に回す。
彼の左腕は私の背中に。
そうやって身体を寄せ合い、波打ち際を裸足で歩いている。
「風が気持ちいいな、潮の匂いも久しぶりだ」
「海の匂いだね。本当に来たんだね」
そう、私たちは『新婚』旅行に出かけてきたのだ。
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