幼馴染の気持ち

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 僕はまさかアンジが未祐の依頼を受けて僕の元に来ていたことに驚きを隠せないでいたが、その詳しい話をアンジに尋ねる。 「まず聞いていいかな、未祐の未練って何かな?」 「あなたとよく似ています、花火大会に行けなかった事、そしてあなたと距離ができてしまった事です」 「どうして最初に教えてくれなかったんだ?」 「まずはあなたの本心を引きだす事が重要だと思いました、そして私を通して魂の状態ではありますが浮田様にも今までのあなたの言葉は伝わっております」  僕とアンジのやり取りが魂の状態の未祐に伝わっていた、信じられないがさらにアンジはある事実を告げる。 「そして今浮田様があなたにお伝えしたい事を私が手紙という形で生成しました。お読みください」  アンジから未祐の手紙を渡されて僕はその手紙に目を向ける。 『翔ちゃん、久しぶり元気かな?死神さんを通して見ていると全然元気じゃなさそうだね。花火大会断られた時は正直ショックだったよ。すごく楽しみにしていたのに、まさか本当の理由が田中くんと付き合っていると勘違いしてだなんて、翔ちゃん嫉妬深すぎ。でもきっと私も逆の立場だったら同じ事していたかもしれないし、ごめんね、そんなに傷ついているとは思わなかった。でもね私ずっと翔ちゃんの事好きだったよ。事故で死ななければって私も思うけど、でももう翔ちゃんはいつまでも私の事で自分を責めたりしないで、死んでからだけど翔ちゃんの気持ちが知れてとても嬉しいよ、死神さんを通してだけど一緒に花火見れてとっても嬉しい。じゃあね』
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