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prologue
自分が何者なのかが分からない。
ずっとずっと暗闇の中に居た様に思う。
ただ1つ、たった1つ、分かるのは自分が誰かを待っていると言う事。
だけど誰を待っているのかまでは分からない。
それに此処から出る事は、遥か彼方に行くよりも難しい様に思う。
昨日までの記憶はない。
どうやら眠ると記憶がなくなる様になっている。
それが何を意味するのかまでは考えた事もない。
眠くなったら寝る。
朝日が昇ると眩しくて目覚める。
それの繰り返し。
私は誰?
私は何者?
頭で考えても答えは見つからない。
きっと誰かがその答えを待っているはず。
それが誰か分からないけどひたすら待つ。
自然の中で……
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