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自分は好かれて当然とでも思ってんの?
だから私がどんなに拒絶しても本気にしてなかったんだ。こいつのそういうところが、私はもう虫唾が走るくらい嫌で堪らない。
「なんで……? 俺はお前が好きなんだよ」
「好きだから? その想いは報われるべきとでも言いたいの? だったら私の『嫌い』って気持ちはどうして無視されるのか説明してよ」
今まで私の話なんか全然聞いてなかったんだね。それで『好き』? 笑わせんじゃないよ。
「お、俺はただ、……ただ光沙が好きで、それだけっ──」
他に言うことないのかしら。イライラする。
「しつこいな。『好き』だから何? あんたさ、スーパーの床でひっくり返って暴れてる三歳児のまま知能止まってんの? 『欲しい、欲しい!』って喚くガキの機嫌取ってくれるのはママだけよ」
「あ、あの、……俺、そんな」
困惑してる様子も気に障った。
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