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「それに光沙、またそんな服着て! なんでだよ~、入学したころはもっとラブリーなの着てただろ? あれすげえ似合ってたじゃん。なのに今はそんな黒とかカーキとか暗い色ばっかでさぁ」 「そうだよね~。光沙ってめちゃ可愛いし小柄だから、ボーイッシュよりガーリーのが合ってるよぉ」  彩と喧嘩する気なんかない。  それでも今反応したら、仁科が横から強引に加わって来るのは間違いないもの。いつもの如く黙殺した私に、彼女は特に気にした素振りもなかった。  この子に悪気がないのも知ってる。単に考えなしなだけだよね? 「仁科くん、いいと思うけどな。明るくて面白いし見た目もいい方でしょ? なんでダメなの?」  以前にもそんな風に首傾げてたっけ。  そうね。「ものすごく嫌な奴」ではないんでしょうよ、たぶん。  だけど私はどうしても無理なの。
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