離れた理由

『私は長女だから…
私ぐらいは実家の近くに居なきゃならないと思ったの。』

「そう…だったんだ。」

『心の中にずっと別な人が居て……
それで毎日、苦しくて…
私、ひどいよね。』

「まぁ……
でも、そういうのも恋愛だからねぇ…
人にはわからない事 多いよ。
例え身内であってもね(笑)
色々言われたくないし、
言うもんじゃないと思うよ。
だからもぅムリして話さないでも…いいんじゃない？
お姉ちゃん、ずっと苦しんでたんだってわかるから。
それにどっちがヒドイとかって…
無い気がするよ。
お互いがあってのことだから…

だから説明とかいらないよ。
よくわからないままで…いいと思うよ。
当人同士の問題だから…
惚れた晴れたのことはね、
いちいち説明しなくても。
あぁ見えて、
お父さんも大丈夫だと思うよ」

『そうかな…』

「そうだよ…(笑)
迎えに来てくれた時点で もぅだいたいわかっているよ。
野暮なことは聞かないって。」

"あなたから離れた理由" は、

時に、

当人同士が

お互いにわかっていれば

それでいいのかも知れない。

他言しないのも、

相手への最後に出来る

思いやりと成る時も

あるのかも知れない。