憂い

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憂い

お前さんのその傷を見て 去ってゆく者もあるかも知れないね。 それは、確かに悲しいことだが そういう事もある。 けれどね、 お前さんのその傷を見ても お前さんの傍に居てくれる そういう人にいつか出会うから、 その人をその時には うんと、大切にしたらいい。 そうしてなぁ、 お前さんのその傷は、 そうやって 本当に大切なものを見る事の出来る、 そういう人と 出会わせてくれる為のものだったのかと… いつか思えるようになる時が来るから。 だから、 お前さんはなぁ 自分のその傷を恨んだり、 悲しんだり、嘆いたり、恥じる必要なんて…無いんだよ。 本当はなぁ み~んな見えないだけで み~んな持っているんだからなぁ。 見えないだけで。。。 そう考えると、 無くていい傷も ないのかな? この傷のおかげ… 人を思いやる気持ちを持てたと思う。 この傷を見て去ってゆく人は、 いずれ、 何かの時に遅かれ早かれどうせ 離れてゆく人だったのかも知れない… 早めにわかって良かったと思うようにして。 離れてゆく人を見ても もぅ動じない、 もう無理には追わない。 それよりは今ここに居てくれる人を信じて大事にしよう。 そう考えたら、 見極める為の傷をくださった事にも感謝できるようになれるかも…。 そして 何より私を強くしてくれる この憂い
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