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帰宅してベッドに倒れ込むと、右手の中の黄色いカードを眺めた。
思わず受け取ってきてしまったけど、果たして良かったんだろうか。
彼女の説明によると、この「イエローテレフォン」は時を越えて繋がる電話。過去・未来関係なく、希望する日付の話したい人と電話できるのだと言う。
但し、電話番号を知っている相手じゃないと不可能らしい。
まず、話したい相手との思い出が強い場所へ行き、カードを胸に当てて目を閉じ、その人のことを思い浮かべる。そうすると、黄色い電話ボックスが出現して電話ができるという話だった。
複数のルールと共に、「電話ボックスが出現した後の手順」も伝えられた。
にわかには信じがたい話。
以前の私だったら、絶対信じてない。
でも、もし本当に時を越えて話すことができるのなら……私は君と話したい。
遥人、私は……。
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