出してはいけない!

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 すると‥‥ 『グズグズしないで、興味があるなら、さっさと入ってください』  頭上から声がした。 「はーい‥‥」  ドアのノブに手をやろうとすると、ドアは勝手に開いた。  当然といえば当然だ。 「えーい!」  とばかり入った。  さっそく下へ向かう階段があった。 「下りるしかない‥‥」  下りて行った。  またドアがあり、開いた。  そこにいたのは、気味の悪い中年男だった。 「あの‥‥太田さんですか?」 「はい」  さらに何か訊こうとすると、 「キミ幽霊を見たことは?」 「えっ? な、無いです。まったく」 「やっぱりな‥‥」  と笑った。
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