【第二章 進展】

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危うく、陸は彼への好意を告白しそうになった。二度も自分を助け、犯人を捕まえた彼に。 だが、やはり同性の友人として見られている手前、関係を崩すのは怖かった。 寸前で言葉を呑み込むと、代わりに涙が一筋頬を伝う。 「陸……?」 「ごめ…、安心したからかな。なんか――力が抜けちゃって…」 へなへなと座り込むと、鈴木くんも隣に座った。 そして、にやりとしながら顔を覗き込んでくる。 「…今日はさぼっちゃおうか、授業」 「え?」 「今からじゃもう間に合わないし。せっかくだしさ」 鈴木くんは手を握ってきた。思わずどきりと心臓が跳ねる。 ――また、気を遣ってくれているんだな。 鈴木くんの優しさに、さらに涙が滲む。
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