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《第二章 進展》
鈴木くんと仲良くなり1ヶ月経った。
陸は進んで「新しい小説書いた?」と進捗を訊いていた。鈴木くんは「もうすぐ書ける」「1章ぶん書いたよ」など、陸にその都度教えた。
「やった! じゃあ今日読みに行くから」
鈴木くんの小説に進展があると、陸はその日はサークルの部屋へ行った。と言っても、鈴木くんの小説を読んだらすぐに帰ってしまうのだが。
鈴木くんは元来の性格なのか寡黙で内向的、基本的には人とも話さないし派手な遊びはしない。
だが陸が声をかけると、微かに笑って返事をした。
陸も派手な人間ではなかったが、打ち解けた人へは明るく接する性格だ。
そんな笑顔は、無意識に鈴木くんのことも笑顔にした。
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