《第二章 進展》

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その言葉に鈴木くんは躊躇いがちだったが、最終的に「…いいよ」と頷いた。 「やった! じゃあ今日の放課後ね」 そう言って陸は別の授業に行った。 陸も大衆的な遊び場はどちらかというと苦手だった。そんな華やかな学生軍団がいるような場所より、2人でゲームできる鈴木くんの家が最適だと閃いたのだ。 ――それに、もしかしたら見たことのない鈴木くんの小説があるかもしれないし。 陸はにやりとした。それもひとつの目的だった。 非公開の小説があれば、余すところなく見てみたい。 そういうわけで、陸は放課後に初めて彼の家に行ったのだった。
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