6.二人が結ばれしまった夜

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 私、どうしたのかしら……。リーゼは、止められない自分の欲望が胎内を暴れ回っているのを感じていた。  本当は、気にしなくてはいけないことはたくさんあるのだ。  ドレスが急にはだけたことも、そのせいで男性の前で裸体を曝け出したことも。  けれど。 「あの……お願いがあるの」 「何?」 「あなたも、脱いで」  リーゼも、目の前にいる男性の生肌に触れたくて仕方がなかった。 「わかった」  暗闇とリーゼの視力のせいもあり、男性が服を脱ぐのにモタモタしていたことにリーゼが気づくことはなかった。ただ、ちょっと遅いな、くらいには思っていた。  そして数分後。  リーゼの手を男性が取って、自らの胸板に触れさせた。  自分のぷにぷにの触り心地とは違う、締まった男の肉だった。  1度触れたら、吸い付いてしまったかのように離れ難いと、リーゼは思った。 「素敵……」  リーゼは、無意識にそうつぶやいた。 「君の体も、とても素敵だ」 「見えてるの?」 「しっかり」 「やだ……!アレクサンドラ様よりずっと貧相な体しているから」  リーゼは、恥ずかしくなって少しでも身を隠そうと俯こうとした。 「隠すのはダメ」 「でも」 「それに……あんな脂肪の塊より、ずっと君の体が愛しいよ」  そう言ってからすぐ、男性はリーゼの乳房に唇を寄せながら、全身をくまなく触り始めた。 「んっ……」  自分のものとは思えない、あられもない声にリーゼは驚いたが、声を我慢する余裕など与えてはくれなかった。
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