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そんな事を、何だかわりと本気な感じで言っている北ノ条だ。
この、わりと本気でこ～んなキザなセリフをさらっと言ってしまう辺りがもう明らかに変わってるっていうか……。
でもまぁ、顔だけは確かにカッコイイから、刺さる人には刺さるんでしょうけど……。
と思いつつ ちら、と山野葵を見やる。
山野葵は──どーやらこの人には北ノ条のキザカッコ良さはまったく刺さらなかったみたい。
どころか、ものすごくトゲトゲしい表情で「はぁ？」なんて返したりする。
「何いきなり私がフラれてる感じになってんのよ。
別に私、あんたの事│なんか《・・・》何とも思ってないし」
│なんか《・・・》って……。
いくら北ノ条相手でもほんのちょっと言い過ぎでは……？
と思った私だけど。
当の本人は全くこれっぽっちも気にしていなかった。
どころか、
「ハッハッハッ。
強がらなくていいんだよ」
なぁんて簡単に笑い飛ばしてみたりすらする。
……まったく会話が成立してない。
山野葵もその事にもちろん気づいてるんだろう、もう北ノ条の言葉に返すっていうよりはむしろ自分の言いたい事を通す方向で話を進める。
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