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眠れなかった
そして夜も更けて約一週間ぶりに今夜俺は一人寝をする・・・・先週金曜日からずっと柊弥の寝室で柊弥と一緒にあの広いベッドに寝ていた・・・・・
最初こそ男二人で一緒に寝ることに抵抗があったけどそれもいつの間にか何の違和感もなく一緒に寝ていた・・・・
部屋へ戻ってベッドに寝る・・・・・・・あの柔らかでフワフワでいい匂いのするベッドとは違っていた。
一週間前まではこのベッドに寝ていたはずなのに・・・・・・冷たくて固くていい香りもしない・・・・・。
いつまでたっても眠れなかった・・・・・・一人だから思いっきり好きに寝ればいいとは思っていても隣に誰もいないのが寂しいと言うか・・・・・・寒いと言うか・・・・・スカスカすると言うか・・・・・
結局朝まで微睡む程度しか寝ないまま朝になった。
時間は6時・・・・少し早いと思ったけどドアを開けてリビングへ出た。
キッチンから音がしている・・・・・見ると柊弥が食事の用意をしていた
「秦人おはよ」
「おはよ・・・早いね・・・・・その顔どうしたの?」
「顔?」
「そう目が赤い・・・・眠れなかった?」
「そんなことないけど・・・・・」
「食事もう少し待ってね」
「うん」
朝ごはんを一緒に食べて片づけを終わって柊弥は仕事へ行った・・・・・いつもと何も変わらなかった。
柊弥はゆうべもいつもと同じように眠れたんだ・・・・・・俺だけが眠れなかったんだ。
柊弥がいないのをいいことにゆうべの寝不足を取り戻すように柊弥の寝室へ行ってあのフカフカのいい香りのするベッドにもぐりこんだ・・・・・・
俺はすぐに眠くなった・・・・・
※※※※
私はいつものようにお昼を一緒に食べようと秦人を迎えに部屋へ戻ってきた
「秦人お昼食べに行こう」
返事がなかった・・・・・出かけたのだろうか?でも出かけるならメールが来るはずだった。
秦人の部屋ものぞいたがいない・・・・
リビングにもトイレにもいない・・・・・一応寝室も覗いてみた。
私のベッドで秦人が気持ちよさそうに眠っていた。
私は秦人を起こさないようにそっと部屋を出て一人6階のラウンジでランチをした。
そして秦人にメールをした。
「今日のランチは行けないから一人で行って」
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