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どうしよう・・・・
男はキッチンに立って冷蔵庫から何やら出したかと思うと鍋やらフライパンを使って料理を始める・・・・・・
あまりに手際が良すぎてボーッと見てたらアッと言う間にテーブルの上には料理が並んだ・・・・・そう言えば朝見舞に来る前にコーヒー飲んだだけだったことを思いだす。
いい匂いでおなかが一気に空いてきてテーブルに座った俺は「食べて」そう言われるや否や一気に食べ始めた。
右手が使えないから左手にスプーンとフォークを交互に使って食べた、美味しかった。
お腹いっぱいになってあいつの顔を改めて見ると・・・・・・ニコニコしながら俺を見てた。
「美味しかったです・・・・・・ありがとうございます」
「いっぱい食べてくれて嬉しいよ・・・・・君の名前は秦人でいいんだよね」
「そうですけど・・・・・・」いきなり名前呼びかよ?って思ったけど・・・・・・取りあえず黙っとく。
「私は柊弥で・・・・・・」いや・・・・・・先生って呼びます・・・・・友達でもないのに名前で呼び合うっておかしいだろ。
「先生・・・・・・俺この部屋にいていいのはいつまでですか?」
「だから・・・・・・先生じゃなくて柊弥で・・・・・この部屋には完治するまでって言ったよね」
「でも完治するって1ヶ月とかって言ってませんでした?」
「それぐらいは罹るかなぁーでももう少し罹るかも・・・・・」
「1週間ぐらいであとは通院でもよかったら帰りたいんですけど・・・・・・」
「ダメです・・・・・・帰っても何もできませんよ」
「でも‥‥…そんなに長くここにいるわけには‥‥先生だって他人と一緒にいるのは嫌でしょ」
「先生じゃなくて柊弥って呼んでください‥‥…私はずっと一緒でも構いません
それとも早く帰らないといけない事情でもあるんですか?」
「事情って・・・・・・先生・・・・じゃなくて柊弥だって嫌だろって話なんですけど・・・・・・」
「いやじゃないって言ってるじゃないですか‥‥…居てください」
「・・・・・・う~~ん・・・・・・そう言われてもなぁ~~~」
「そうだ・・・・・・明日秦人の部屋に着替えを取りに行きましょ」
「あぁーそうですね・・・・・・下着がないので取ってきます
お風呂とかシャワーはいいんですか?」
「勿論構いませんけど・・・・一人では無理でしょうから私がお手伝いします」
「嫌です・・・・・・一人で入りたいです」
「無理です‥‥…脱いだり着たりも出来ないでしょ」
「・・・・・・・・じゃぁ・・・・・・脱ぐのと着るのだけ手伝ってください」
「仕方ないですね~身体洗えるんですか?」
「洗うぐらい一人で出来ます」
あぁ~~もうこいつは・・・・・・・どうしようもないな~~助けるんじゃなかった。
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