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「なにがいけてた、ですかッ。勇者ならもっと余裕を持って蘇生してください! また寿命縮まりましたよ! アッ、見て、髪も抜けた! ああストレスだ、どうしてくれるんです! このままだとわたし、モンスターに殺される前に、ストレス性胃炎で死んじゃいますッ」
たかゆきは、両手で杖を持ったまま、腰砕けになって地面にへたり込んでいた。足元には、今まさに《勇者ひでぷみ》がハエを払うような平手打ちで木っ端みじんに粉砕したモンスター、《ガイコツ力士》の破片が散らばっている。中けんじゃのたかゆきは襲われる寸前だったのだ。
筋骨隆々、見上げるような長躯のひでぷみは、鉄板のような分厚い胸板を仰け反らせると、勇者らしく豪快に笑った。
「たいへんだね、ストレス。ドラゴンよりたいじがむずかしいかもしれない」
その瞬間、たかゆきはキレてしまった。
「《中けんじゃ》をバカにしてるでしょッ!」
「してない」
「してる」
「してない」
「してる!」
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