2人が本棚に入れています
本棚に追加
「そこなんじゃ!スゴイ人間をチート召喚する異世界転生、つまりなろう系は飽和しきっとる!レッドオーシャンじゃ!王様ちょっとよそのワールドを覗いてきたんじゃが、異世界からの召喚や転生モノはちいさなパイを奪い合っている!参入する隙がない!しかし美味しいところは巧妙にパクりたい! あっクチが滑ってしもうた!敬意を払いつつオマージュじゃ!そこで目指すのはブルーオーシャン。異世界からの転生者を待つよりも、この《ワールド》内で転生を図ったほうが手っ取り早くてオリジナリティも担保できる。そういうワケで、王様だったらなんでも操作できる《デバッグの泉》に祈りをささげて自家製チートかつ不死身の転生勇者を生み出そうとしたんじゃ!」
「それで、ひでぷみさんはどんなチートを持っているんですか?」
「よくぞ聞いてくれた!どんなモンスターも圧倒的なパワーで粉砕し、どんな攻撃を受けてもすぐに復活する、タフな勇者じゃ!どうじゃ、オリジナリティ溢れとるじゃろ!」
「ありがちな勇者像だと思うんですが……」
王様は一喝した。「だまらっしゃい!」
不死身、ですか……。たかゆきはじろじろとひでぷみを観察する。
「見てのとおり自家製チートは成功した!じゃが、《デバッグの泉》でのわしの祈り方がまずかったのか、ステータスがひどい!たしかにどんな攻撃を受けても蘇る不死身の持ち主で、攻撃力はカウンターストップ、いわゆるカンスト、なんじゃが……」
最初のコメントを投稿しよう!