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奏の手が瑠衣のネクタイを引き抜きシャツのボタンを次々開ける。露わになった胸に吸い付かれる。男の乳首なんてなんの色気もないだろうに。
「んっ…っ…奏せんぱっ…」
奏の手が下半身に触れる。
俺は反射的にビクリと体を震わせて奏先輩の腕にしがみついた。そんなところを男に触られるなんて。
「奏先輩っ!ダメですって!」
奏は瑠衣の抗議を無視してスラックスから瑠衣を取り出した。
ゆっくり、ゆっくりしごかれていく。
「っ、う…」
「気持ちいい?高園」
気持ちいいなんて認められるわけがない。
俺もゲイの仲間入りになってしまうのを認めてしまうみたいじゃないか。
「ぅ…あ…んっ」
やがて性急にしごかれていき瑠衣の腰が震えた。
「イケよ、高園」
「っ、や…だ…」
すると奏が瑠衣の敏感な鈴口を思い切り指で刺激した。
瑠衣がぎゅっと奏のスーツの腕を掴んで耐える。
「あ、も…め、ダメ…出るっ、奏…せんぱ…」
「だから出せっつってんだろ?」
奏が苛立った声を出して思い切り瑠衣をしごいた。瑠衣はとうとう我慢が出来なくなって奏の腕をきつくきつく掴んだ。
「っ…ぁ…んんっ」
瑠衣は奏の手の平に精を吐き出した。
最悪だ。男にイかされてしまうなんて。こんな屈辱ってあるだろうか。
「舐めろよ」
「そ、なの…」
自分が吐き出したものを舐める?
そんな惨めな行為、出来るわけがない。奏はどうしてこんなに冷たく当たるんだろう。
「早く」
奏に思い切り睨まれて瑠衣の瞳から涙がこぼれた。
なんで、なんで…なんでこんなことになってしまってるんだよ。
「こんなの…あんまりだ…俺が何をしたっていうんだよ…」
うっ、うっと瑠衣が嗚咽をこぼす。
「早く舐めろ」
奏の声はどこまでも冷たい。舐めるまで許してもらえなさそうだ。
瑠衣はぎゅっと目をつむって奏の手の平を舐めた。
「もう仕事に戻ります…」
そう言って瑠衣が奏を押しのけてオフィスに戻ろうとした時だった。
奏が信じられないことを言った。
「お前は俺の奴隷だって言っただろ?今晩、俺の部屋に来い」
「いやだっ!」
瑠衣は大声で叫んでいだ。
これ以上何をされるっていうんだ。考えるだけで空恐ろしい。俺はゲイじゃない。
「反抗するならお前が自殺しようとしてたことみんなにばらす。部長、労災恐れてますますお前にキツく当たるぞ?いいのか?」
「そんな…」
瑠衣は目の前が真っ暗になった。
尊敬していた先輩にこんな仕打ちを受けるなんて。どうして急に豹変してしまったのだろう。瑠衣にはわからなかった。
なんで…なんで…
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