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17巡目
◉【雀聖】左田純子
少しの準備時間の後、Bグループの撮影が始まる。
「ミサト、飯田さんも、来てくれたんだね!ありがとう」
「みてたよ、あの降りはすごかったね!八くらい切っちゃうと思った。ピッタリ当たり牌なんだもん驚いたなぁ」
「私から放銃されても見逃しかけてツモりにいくだろうから決着にはならないし、あのノータイムの自信満々な様子からして任せちゃって良さげだからねー」
すると猿山たちも話しかけてきた。
「よう、決勝進出か。さすがだな」
「俺たちのこと覚えているかな」
「猿山プロと富士山プロ!今日は誰かの応援ですか?あ、私?!もしかして私の応援とか?かわいいもんね、私って」
「暇だから来ただけだ。そもそもこの日は仕事は入れられない。予定では勝ち抜いていて自分が卓に入っている日だったわけだしな。ていうか、キミの応援なわけないだろ」と猿山が言う
「にひひ!冗談よ!」
「私は応援で来た。次のBグループにいる前回優勝者の左田プロは私の師だからな」そう言って富士山プロが親指をくいっとした先には50代半ばといった印象の、それでいてピシッとした姿勢で歩く女性がいた。その人こそ左田純子。現雀聖位の女流プロであった。
※この『左田純子』こそがカオリたち麻雀部や麻雀教室に必要な最後のピースとなるのだが、この時はまだ知る由もない。
(マナミが来ないな…)
すると、少ししてマナミが慌てて登場した。
「お待たせしました!」
時間ギリギリだが遅刻してはいない。
「もー、マナミ。どうしたかと思った!」
「喫茶店でマンガ読んでたら夢中になっちゃってて…ごめんなさーい」
「はい、では時間になりましたので選手の皆様は始めてください」
「よろしくお願いします!」
Bグループ開始!
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