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14巡目
◉フリテンになるまで待つ
富士山の親がノーテンで流れて南2局流れ一本場。この局はカオリに簡単な手が来ていた。
与えられた配牌を当然の手順で育てて4巡目テンパイ。
（あっ…二.伍待ちテンパイだ）
カオリはwomanとの話し合いを思い出していた。自然と出来上がった伍待ちはオーラで引いてもいいでしょ。という結論に至ったあの話し合いを。そして今ついにその時が来た。
「リーチ」
一二三三四２２２２３４西西
「ツモ」
当たり前のように『伍』を引けるカオリ。ちなみに裏ドラは乗らなかった。リーチ一発ツモのみの1000.2000は1100.2100。
だが、離されまいとヤヨイも次局に2000をカオリから出アガる。そしてオーラス。
親はダントツの橘なので完全に最終局面だ。ここを制した方が橘と一緒に4回戦へと駒を進められる。そこでカオリは全力で鳴いてクイタンを始めた。アガリ競争局だ、安牌など持たないで目一杯にして攻める！しかし
ツモ九
カオリ手牌
③③⑤３５５５ 九ツモ（三四伍）（６６６）ドラ５
（いらないに決まってる。こんなもん、でも、捨てられない！！）
なぜ切れないかと言うとヤヨイが789の三色なのである。
ピンズ、ソーズの789をチーとオタ風をポンしていて。しかもソーズの8をチーしたにもかかわらず9は鳴く前に捨てている。つまり、799と持たずに先に79固定した、その理由は799中中のような役牌対子などは持ち合わせておらず789の三色だけが頼りの手ということ。でありながら八を捨てていて、中盤に上家が出した七にも反応していない。つまり、これは三色のみの片アガリ九待ち！それでなければ説明がつかない。
（とは言え、タンヤオにしないと役がない。ならまだノーテンの可能性に賭けて切るしかない？いやいや、さすがに張ってるでしょ。4センチなんだから。……落ち着け。まだ諦めないでいいはずだ。可能性はまだ、ある）
打３
カオリ手牌
③③⑤５５５九（三四伍）（６６６）
カオリは九を止めることにした。
ヤヨイ手牌
七八④④（東東東）（７８９）（⑦⑧⑨）
（カオリはタンヤオなわけだからどんなに本命だと知ってても九は掴んだら出さないとムリでしょ。なんで中々出てこないかなあ。テンパイノーテンでも逆転なんだから止めたりするわけないんだけど…）
すると粘ること4巡後。カオリの狙っていた事が実現した！
ヤヨイ
ツモ六
「！！！」（あっちゃ〜ーー。引くかねこんなの）
打六
（待っていたわ。フリテンになるこの時を！）
そのタイミングでカオリにテンパイが入る
カオリ
ツモ⑥
打九
（ウッ！先に掴んでたのに止めていたっていうの？）
ヤヨイ
ツモ④
（嫌な予感〜。でもアガるには切るしかない！）
打④
「ロン！」
カオリはライバルの1人である福島ヤヨイを撃破して本戦3回戦を突破した。
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