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17巡目
◉竹田杏奈の初優勝
師団名人戦の決勝の前にタイトル戦がもう一つあった。
第2回UUCコーヒー杯。そう、佐藤ユウが獲ったタイトル戦である。こちらのタイトル戦はまだ知名度が低くて参加者も少ないため一日で終わるタイトル戦ではあるが前回同様実力派のプロが何人も参加しており決勝に残るのは至難の業である。
だが、決勝には今度はアンが残っていた。麻雀部で参加可能な年齢の者は全員参加したがアン以外は全滅。決勝卓行きなど到底無理な成績だった。それはそうだ。そう簡単に毎回勝てるゲームではない。そしてアンも決勝戦では1人沈みの状態だった。そんな南3局親番。
アン手牌
二四⑦⑦⑦33345556 ドラ4
8巡目にこのテンパイをした。まだ最高の手へと変化することを期待してダマにしておきたいが…
2巡後
ツモ三
(とりあえず2600オールか)と見ていた全員が思った。だが!
「リーチ」
打6
(なっ!?)
「ツモ!」
二三四⑦⑦⑦3334555 4一発ツモ
裏ドラは⑦
「一万二千オール」
「…トッ…三倍満」
あっという間のことだった。1人沈みだった所から全員追い抜いて一撃トップ。それも、一度アガっている手を10巡目に2600オールのアガリを否としての12000オール。状況読みや山読みの卓越した打ち手だとしてもそうはできない決断である。
(フゥ…上手くいきすぎね。鳥肌立ったワ)
次局はノーテンで親を流すがオーラスは早い手が入り軽く叩いて1000は1600の出アガりで決着。第2回UUCコーヒー杯は竹田杏奈が優勝!麻雀部にまた1人タイトルホルダーが誕生したのであった。
「先輩!私、勝ちました!私もこれでやっとハクがついたってもんですね」
「おめでとう。アン!」
次週はついに師団名人戦決勝!
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