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序章
ーーバケモノノ出現ヲ確認シマシタ。至急、避難シテクダサイ。
商店街に、突如として響き渡るサイレンの音。
シャッターは次々と閉まり、商店街で買い物をしていた人々は急いで商店街から遠ざかる。
だが、逃げ遅れた女子高生が一人、商店街には取り残されていた。
彼女の前には、二足歩行で人の形はしているものの、牛の頭を持ち、蛇のような腕に筋肉質な胴体、強靭な足を持つ化け物ーーバケモノがいる。
彼女は足が震えて動けずにいる。
目の前に現れた異形の怪物に、ただ恐怖していた。
「誰か……助けて……」
バケモノが女子高生に襲いかかろうとした刹那、突如上空から飛来した何かがバケモノの頭上に現れた。
「力道」
バケモノの頭部を激しい衝撃が襲う。それとともにバケモノの意識は遥か彼方へと失われた。
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