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愛しい海
食事が終わったのは11時過ぎていた・・・・・・海には風呂に入るように言って片づけをする。
寝るのはどうしても12時になってしまう・・・・・・・朝起きる時間を考えると睡眠時間は4時間余りだった。
「海明日の朝は俺が朝ごはんと弁当を作るからお前は少しでも寝てろ」
「ダメだよ・・・・・棃音に迷惑かけないって約束したんだから俺がやる・・・・・・電車の中で寝るから大丈夫」
「・・・・・・じゃぁ俺の分の弁当はいいから自分の分だけにしろ」
「だって一個作るのも二個作るのも一緒だって・・・・・・朝ごはんも俺が食べるんだからついでに作ってるだけだよ」
「海・・・・・・・お前ってなんでそんなにいい子になったんだ・・・・・・俺はダメな兄貴だな」
「そんなことないよ・・・・・・・俺ずっといい子だったよ・・・・・・棃音が知らなかっただけ・・・・・・」
「そうだな・・・・・・俺‥‥…馬鹿だった・・・・・」
「でもそんな棃音が大好きだけどね」
「ありがとう」
海は俺の腕に抱き着いて足を絡めるようにして眠った・・・・・・疲れていたのだろう直ぐに寝息を立てて寝ている。
俺は眠っている海の顔をじっと見つめる・・・・・・閉じた瞼にそっと唇を付ける・・・・・・
手を身体の下に入れて海の身体を抱きしめる・・・・・・・細いけれども暖かで少し硬い身体・・・・・・
可愛くて愛らしくて放したく無くなるほど愛しい・・・・・・弟としてではないこの気持ちを持て余す‥‥…
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