嫉妬

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嫉妬

部活を終えて帰ってくると門の前に誰か立ってるのが見えた・・・・・近くまで来るとあいつが女子と抱き合っていた。 俺は二人を無視するようにすぐ横を通り過ぎて玄関のドアを開けた・・・・・すぐに後ろであいつが俺を呼んでいた。 「お兄ちゃん待って・・・・・」 「・・・・・」 「お兄ちゃんってば・・・・・・・棃音(りおん)待って」 俺は聞こえないふりをしてドアを閉めると自分の部屋へ入った。 直ぐにあいつがドアを叩く・・・・・・・ 「お兄ちゃん・・・・・・話があるから開けて・・・・・」 「お兄ちゃん・・・・・・ねぇ~~開けて」 俺は無視を続けた。 ヘッドフォンを付けると音量をマックスにして布団にもぐりこむ・・・・・・・食事も摂らず風呂も入らないで部屋から出なかった。 あいつが女子と抱き合っているのを見ただけで俺の胸はギリギリと痛む・・・・・・あんな場所でわざとらしく抱き合っていたことに腹が立っていた。 あいつが俺の事を名前で呼んだことも気が付いていなかった・・・・・・ なぜそんなに腹が立つのか、あいつが女の子たちにもてるのも知ってたし、中学生なら好きな子がいてもおかしいことじゃないのに、俺は一人かってに 腹を立てていた。 あいつが話しかけても知らんぷりしてるくせに、自分で自分の感情がわからない、嫉妬した? 女の子といたから?
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