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「僕はそういう関係でもいいって思ってたんだけど……そのジュディーは優しくて……でも僕知らなかったんだよ。ジュディーに婚約者がいたなんて」
「だから僕はそんなの関係ないって……」
「関係なくなんかないよ。僕は友達のままで良かったんだよ」
ジュディーが俯いているロイの手をにぎる。
「彼女より僕は君の方が大事だって思ってるんだから」
「そんなことできないよ。僕は日本に残るから……ジュディーは帰りなよ」
ロイがその手を離す。
えっと……話が分からなくなってきたんだけど。
空也を見ると空也が苦笑いした。
「ジュディーはその婚約を破棄したんだ」
「元々政略結婚で、感情なんか無かったんだ」
「それでも、破棄するなんて……」
「家なんてどうでもいい。ロイ。僕とロンドンに帰ろう。このまま日本で一緒に住んでもかまわない。僕を選んでくれ」
政略結婚なんてきっとジュディーもお金持ちか、大企業の子息なんだろう。
その婚約を破棄するほどジュディーはロイを想っているってことだろう。
「ジュディー……」
「僕は知ってるんだよ。君が、遊びをやめたって……僕を選んでくれたんだろう?」
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