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「でも、ごめんね。初音君倒れるほど悩んじゃったなんて悪いことしたなって思ってるんだよ」
ロイが顔をのぞき込んだ。
「いえ……勘違いしたのは私ですから……」
顔から手を除ける。
「ジュディー。こいつを早く連れて帰ってくれ……」
さっきよりも不機嫌な声。
絶対怒ってる……。
私が勘違いしたことを怒ってるんだろうか……。
「僕帰らないって……」
ロイが俯く。
「とりあえず、今後をジュディーと話し合って決めろ。俺は初音と話がある」
空也が立ち上がって車の鍵とカードを財布から取りだした。
「さっさと行け」
2人を連れて行く。ロイはまだ渋っている様子だったけど、ジュディーに連れて行かれてしまった。
リビングの椅子に座ったまま空也が帰ってくるのを待つ。
ロイの話からすると、なんだかとても誤解していたようで……空也もそれに気がついたみたいで……。
空也がリビングに戻ってきて、テーブルの上のカップを無言でキッチンに片付けに行った。
もしかして、私から話すのを待っているんだろうか……。
何て切り出したらいいんだろう……。
別れるとまで言ってしまったし……。
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