小説家~その後①

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 他にもいろいろと不安要素はいっぱいで頭がグルグルする。その上、淳たちはゴムを使わないらしいと言うことが『今』判明した。  それに、ベッドサイドにそれがあるということも気になる。  ますます不安は募る。  知識が少ないせいなのか、自己判断が難しい。  きれい好きな空也。  今日も天気がいいからと布団を干して、掃除をしていた。  寒いのに窓を全開で。  朝から床のふき掃除をする時だってある。  汚いと思われてるのかもしれない。  だからゴム……。 「はぁぁぁぁ」  ため息をつく。 「お前、考えすぎなんじゃないか?」 「何がですか?」 「全部。さっさとセンセに聞けばいいだろ」 「そんなこと言って拗れたらどうしてくれるんですか」 「俺が知るかよ」  そっぽを向いてしまった。いや、でも2回目の時はゴムなかったし……。  でもトイレに駆け込んでいたような……。  悶々と考えている間に現場に到着して、淳を先に降ろした。  荷物を持って後に続く。  ドラマの現場は押すことも多い。  今日も押しに押して、3時間待ちで帰りは夜の12時を過ぎていた。
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