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15【プロポーズ】
「俺、君のことが好きだよ。……やっぱり、信じられないよな? 自己肯定感の低い君のことだ、嘘告だって思ってんだろ? そんなのお見通し」
「そうだなぁ、俺は君と幸せになりたいけど、不幸になってもいいと思ってる」
「君が俺のそばにいてくれるなら、手足を切り落としたっていい。君を見れなくなるのは嫌だが、この目をえぐり取ってもいい」
「そしたら優しい君は、俺のそばにいて、俺に尽してくれる。本当は、俺が君に尽くしたいんだけどな」
「それとも、一緒に死ぬか? 離れないように手錠して、更に鎖で繋ぎ止めて、どう死にたい?」
「高いところから落ちる? 海や火口に飛び込む? 雪の中に埋もれるか?」
「死にたいわけじゃない。君となら、死んでも構わないって話」
「君と幸せになりたいけど、幸せが怖いのなら、不幸になればいい。君といられるのなら、あとはどうでもいいんだ。どうだ? 少しは信じてくれるか?」
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