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459【闇サーカスの楽屋】
「クソ野郎の皆さんごきげんよう」
「ここは闇サーカスの楽屋です」
「あなた達には、これからショーをしていただきます。練習時間は1時間」
「おっと、わたくしを殺しても無駄ですよ」
「万が一、わたくしがここであなた達に殺されたとしても、あなた達の運命は変わりません」
「ショーに出ないという選択肢は、どこにもないのですよ」
「出場の拒否、脱走を確認した場合、あなた達の大切な人を殺していきます」
「そこのあなたには、可愛い妹がいましたね。あなたには、病気の父がいますよね?」
「彼らがどうなってもいいのなら、どうぞお逃げください。出口はあちらです」
「——おや、全員残りますか。クズの皆さんなら、ひとりやふたり、他人のことなど気にせず、出ていくと思ったのですが……」
「それにしても、滑稽ですね。散々他人の大切な人を傷つけ、殺してきたあなた達に、大切な人がいるなんて」
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