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高校どうする？
中学二年になったときだったか、下校時に三咲がふいに、
「ねえ！ 進学するんでしょ？
どこ狙ってるの？」
と訊いてきた。
「うーん、進学することは決めてるけど、どこかまではまだだなあ。
ま、行ける範囲の偏差値で、自転車で通えるところがいいかなとは思ってる。交通費がかからないなら、私立でもいいって、母さんが言ってくれたし。」
「ふうん。
ちなみに保の偏差値って、今いくつくらい？」
「教科にもよるけど、だいたい６０～６８くらいだよ。」
「うわちゃー！」
「なに？」
「ううん、なんでもない。」
その数日後、三咲は所属していたバドミントン部を退部した。
理由を訊いたら、
「今どきの受験戦争は、中二からもう始まってるって聞いたから。
みんなは部活続けるみたいだけど、私は二足のわらじを履けるほど器用じゃないし、体力もないし。
勉強で遅れをとらないようにと思って。」
と言っていた。
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